【INTERVIEW】YOKO.T『La Vida』

『La Vida』/ YOKO.Tカセット

宅録アーティスト YOKO.T。
8年近くSoundCloudやサブスクリプションで音源を発表し続けてきたが、2026年の1月にE.P.『La Vida』をBandcampで配信リリース。
そして6月にはカナダのレーベルPyramid Bloodからカセットテープのリリースが行われた。
indiegrabでも長く扱ってきたアーティストであるものの、活動実態やアーティスト像については知らないことも多い。
今回、初のまとまった音源集であり、初のフィジカル作品となる『La Vida』のリリースにあたり、インタビューを試みた。

E.P.をかわいいカセットにできたら楽しそうだなと思ったんです

–:この度はカセットテープのリリースおめでとうございます。2018年ごろからYOKO.Tさんの活動を目にしていますが、フィジカルリリースは初めてですか?
YOKO.T:ありがとうございます。フィジカルは今回が初めてです。それまでは自分の曲がカセットになるなんて想像もしていませんでした。
8年ぐらい前に初めてindiegrabさんが私の曲を取り上げてくれたときは、全然無名なのにこんなところまでDIGってるんだってびっくりしたのを覚えています。その後も曲を出すたびに取り上げてくれて、本当にありがとうございます。
–:今回カセットテープのリリースに至った経緯を教えてください。
YOKO.T:今年の1月にBandcampで4曲入りのE.P.を公開したら、しばらくしてPyramid Bloodというカナダのアンビエントレーベルから連絡がありました。E.P.を聴いた後にSoundCloudにある過去曲までさかのぼって聴いてくれたみたいで、「あなたの音楽が気に入ったのでうちから限定カセットやCDを一緒に出しませんか」という話でした。それで、E.P.をかわいいカセットにできたら楽しそうだなと思ったんです。
最初は信用していいのかなとか英語わかんないしとか色々不安だったんですが、丁寧にやりとりしてくれて、最終的にはデザインも質感もフィジカルならではのすてきなものができました。特にJカードは紙が特殊で、光の当たり具合でキラキラ光るんです。特別感があってすごく気に入っています。
今ではレーベルをとても信頼しています。Pyramid Bloodが私を見つけてくれて、一緒にカセットをつくれて、すごくラッキーだったと思います。

『La Vida』/ YOKO.Tカセット

–:『La Vida』も「作品集」はYOKO.Tさんとしては初めてだと思っているんですが、以前にもアルバムやE.P.は出されていますか?
YOKO.T:『La Vida』が初めてです。それまでは1曲できたらすぐサンクラとかSpotifyとかに上げて、それから次の曲に取りかかるっていう感じでした。E.P.やアルバムにするときのマスタリングって何をどうすればいいのかよくわからなかったし、時間があったら曲をつくる方がやりたかったので。

何をわかってなかったかってことは少し見えたので、一歩前進したかなとは思います

–:今作『La Vida』を制作しようと思ったきっかけは?
YOKO.T:2025年ごろからなんとなく活動に変化がほしくなって、Bandcampに軸足を置くのも楽しそうだな、せっかくならまだやったことないからE.P.を上げてみようかなと思いました。その時点で公開済みの曲が40曲ぐらいあったので、ここから4曲ぐらい選んで今の自分の感覚に合うようにミックスとかをやり直せばいい感じのものがつくれるかなと。そうすればマスタリングの練習にもなるし……と思ってやってみることにしました。
1曲目に『La Vida』を入れてE.P.のタイトルにしたいというのは決まっていたので、あとの3曲は、今も気に入っているかどうか、同じE.P.に入れてストーリー的につながりそうかどうかという目線で選びました。どれもミックスを1からやり直していて、一部は録り直したり構成を変えたりもしています。
–:それまでSoundCloudで音源をリリースしていたものがサブスクリプションでリリースするようになって、今回Bandcampでリリースした背景も気にはなっていたんですが、そのような感じだったんですね。
実際それぞれのプラットフォームで音源をリリースしてみて、使いやすさやリスナーの反応等はいかがでしたか?
YOKO.T:SoundCloudは、これがなかったら人に聴いてもらう機会もなかったかもしれないです。個人で曲を発表できる場があるんだって知って、それでSoundCloudとTwitterをほぼ同時に使い始めました。最初の曲からTwitterでコメントをくれた人がいて、そこからちょっとずつコミュニティーが広がってindiegrabさんが取り上げてくれたりコラボの話をもらったりするようになって、曲をつくるのがさらに楽しくなりました。
その後、個人でサブスクリプションに曲を上げられる仕組みがあるって知って、ちょうどミックスやマスタリングを習い始めていたこともあって、過去曲のミックスやり直しバージョンとか新曲とかをそっちに上げ始めました。反応はあまりなかったですけど、ミックスやマスタリングの訓練になったのと、たまに誰かのプレイリストに入ったりして曲が届く場が広がったような気分は味わえました。
今はBandcampが楽しいですね。ラッキーな出会いがあったので。これからはしばらく、過去曲のやり直しバージョンや未発表の曲を混ぜてアルバムの形にして、Bandcampで発表していくつもりです。今はまだSoundCloudやサブスクリプションにいろんな時期の曲が散らばっているので、そのうち整理しなきゃなって思っています。
–:『La Vida』の中で特に思い入れの深い曲はありますか?
YOKO.T:自分では全部気に入ってはいるんですが、強いて言えば1曲目の『La Vida』と4曲目の「Ohayo (good morning)」です。1曲目はサブスクリプションで再生数が伸びたのがうれしかったのと、4曲目は質感がなかなかいい感じに仕上がったかなと思っています。





–:ミックスやマスタリングの練習という視点もあったとのことですが、今回のE.P.で実際にやってみていかがでしたか?
YOKO.T:ミックスをやり直すときに昔のプロジェクトファイルを開いてみたら、トラックの分け方とかBusとかもう散らかり放題で、1曲のサイズが700MBとかあって(笑)。その大掃除から始めたので、とにかく時間がかかりました。マスタリングに入ってからも、高音が痛いとかベースの圧が苦しいってことが何度もあって、そのたびにミックスに戻ってやり直したりして、結局完成までに4ヶ月ぐらいかかっちゃいました。
もちろんまだわからないこともたくさんあって、自分の曲をどんな質感にするのがベストかもはっきりつかめてはいないんですけど、何をわかってなかったかってことは少し見えたので、一歩前進したかなとは思います。あとエンジニアさんって本当にすごいなぁと思いました。

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『La Vida』/ YOKO.Tカセット

『La Vida』/ YOKO.T
2026年6/12リリース
フォーマット:カセットテープ
【Track List】
side-A:
1. La Vida
2. John novi seven
side-B:
3. Ka mona
4. Ohayo (good morning)
Bandcamp(YOKO.T)
Bancamp(Pyramid Blood)

【クレジット】
Cassette Design & Photography: Paul Duchnay




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2026.7.27 12:00

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