【SELF LINER NOTES】ダディ竹千代による「ヒストリー・オブ・ダディ竹千代&東京おとぼけCATS-表面-」全曲解説
北千住
日比谷線ラブソングの最終章。祭りのリズムでハードにしあげた。詩がメイン。この歌は「偽りのDJ」の為にボツになった。今考えればビートたけしさんに歌わせればよかった。こっから先はキャニオンから出した2枚目のアルバムの説明しなければならない。そうなのだ、あれほど仲よかったビクターを出て僕らは移籍してしまったのだ。
サザンの影響で僕らもバーニングから誘われるようになった。丁度その時僕らはもう1つの会社から誘われる。元スパイダースのギター井上堯之率いる株式会社ウォーターにも誘われた。
バーニングといえば郷ひろみのいるところだ。僕の名前も剛だ。go go!
ロンリーローラー
作詞・作曲:あがた森魚、アレンジ:おとぼけCATS。詩はあがた君のバージョンとはちょっと違う。2枚目のアルバムは『乗物図鑑』を意識してつくった。この曲のモチーフはローラースケートと天体望遠鏡だ。昭和の近未来を見事に描いている超作品だ。ここまで聞いているとなかなか良くできている。この頃は音に凝っていたのがわかる。
天山南路
作曲:池谷明広。この曲は池谷君の世界だ。題名は僕がつけた。昔三蔵法師は天山南路で行ったか天山北路でいったか謎なのだが、銀角金角などの妖怪退治に行く三蔵法師一行は南路の激しい山々をいったに違いない。三蔵法師は南をとったか北をとったか。おとぼけCATSは進路は北北西にとった。井上堯之先生のところに飛びこんだ。
難解の美少年
本来は「南海の美少年」と題すところだが迷った青年はブタ大ダブルという選択をする。この頃からラーメン二郎は通い詰めている。一番の古株になっている。あの時サブちゃんはラーメン二郎を継げばよかったのだ!という難解な唄。
横浜倶楽部
続けては横浜港の見える丘公園を舞台にした横浜倶楽部。あとで僕のプロデュースしたにしん(NISSIN)というガールズがこの曲を歌っている。こちらは大サビがついている。この作詞はとても上手くいっている。出来れば大サビのあるにしん盤を聞いて欲しいのだが。2枚目のアルバムは『乗物図鑑』をモチーフにしているがこの唄は船がモチーフだ。隼
つぎは特急列車「はやぶさ」だ。僕のふるさとに帰るにはすぐに飛び乗って帰ることができるという思いで、毎晩毎晩、石橋凌や仲野茂たちと飲んでる帰り道すがらにつくった。確か東京駅に朝6時の「隼」にのれば故郷に帰れるはず。僕らはいつも戦いの中にいた。いつしか戦友になった。いつのまにかハモれなかった僕がハモのメロディーまでつくれてた。勉強とはおそろしい。コーラスを凄く重要視するようになった。が、ここで僕は重大な失敗をする。トラックダウンを間違えたのだ。せっかくよいテイクがとれたからギターやドラムの音を上げ過ぎたのだ。なんということ、僕の唄が小さいからボリュームを上げるだろうと思ったのだ。大失敗してしまった。寝台特急「隼」は唄の小さい声量のないバンドになってしまった。大失敗作だ、マスタリングは思い切りボーカルをあげたのだが届いているだろうか?出来れはヘッドフォンでフルテンで聴いてほしい。僕からの切なるお願いだ。「ハヤブサはフルテンで」
雨の権之助坂
「権之助坂」はビートきよしに唄ってもらった。サビは僕がつくった。権之助坂商店街に取り入ろうとマッチをいっばい作ったのだが、だれも持っていかなかった。100円ライター全盛期だったし。俺は絶対テクニシャン
そして最後は巨匠ビートたけしの登場、僕も遠慮して(先生)と呼ばれる人につくってもらった。古巣キティに頼んで詩は来生えつこ、作曲が遠藤賢司という突拍子もない組み合わせになった。ものすごく良いと思ったのだが、全然売れなかった。悔しいね~。漫才ブームの中でなんとツービートだけが売れなかった。西武劇場での3日間も何故かはいらず、僕は責任とる早目になった。
客として大貫妙子がきていたのが救いだった。面白かったよと慰めてくれた。そうなのだ、今聞いたら面白いのだ!残念おとぼけは10年先を行っているといつも秋元康は言っていた。
ちょうど、10年いや30年ぐらい止まっていたからちょうどいいんじゃないか?
『ヒストリー・オブ・ダディ竹千代&東京おとぼけCATS-表面-』
/ ダディ竹千代と東京おとぼけCATS
2021年10/20リリース
フォーマット:2CD
レーベル:SUPER FUJI DISCS
カタログNo.:FJSP438
【Track List】
Disc 1:
01. 電気クラゲ (1978年シングル)
02. なかよし音頭 (1978年シングル)
03. 舟乗りの夢 (1979年シングル)
04. 御徒町タンゴ (1979年シングル)
05. 偽りのDJ (1980年シングル)
06. Easy Girl (1980年シングル)
07. Over Chair (1980年アルバム「First」より)
08. 銀座カンカン娘 (1980年アルバム「First」より)
09. 夕方フレンド (1980年アルバム「First」より)
10. Easy Girl (1980年アルバム「First」より)
11. 隼 (1981年アルバム「イデオット・プロット」より)
12. 天山南路 (1981年アルバム「イデオット・プロット」より)
13. ロンリーローラー (1981年アルバム「イデオット・プロット」より)
14. 難解の美少年 (1981年アルバム「イデオット・プロット」より)
15. 横浜クラブ (1981年アルバム「イデオット・プロット」より)
16. ツービート/俺は絶対テクニシャン(1981年シングル)
17. ビートきよし/雨の権之助坂 (1981年シングル)
Disc 2:
01. Sagi-Sagi Boogie Woogie (1992年アルバム「伊賀の影丸」より)
02. おとぼけテレフォン・ショッピング (1992年アルバム「伊賀の影丸」より)
03. 世田谷育ち (1992年アルバム「伊賀の影丸」より)
04. 税務署への手紙 (1992年アルバム「伊賀の影丸」より)
05. ざけんじゃねえ(歌:久本雅美) (1991年「恋愛ドレミファ娘 平成芸者ガール」より)
06. サバ座の女(歌:柴田理恵) (1991年「恋愛ドレミファ娘 平成芸者ガール」より)
07. バンド天国への階段 (1991年「恋愛ドレミファ娘 平成芸者ガール」より)
08. 学校大好き!!わぴこのロックン・ロール (1990年「きんぎょ注意報 学校大好き」より)
09. 牛さんとなかよぴ(歌:みそらどれみ) (1991年「きんぎょ注意報! Vol.2」より)
10. おしえてね (1991年「きんぎょ注意報! Vol.2」より)
11. ベルマークのうた (1991年「きんぎょ注意報! Vol.2」より)
12. テストはおまかせ!(歌:ウシャコダやくはち) (1991年「きんぎょ注意報! Vol.2」より)
13. 勝負師”西原”その一週間の日々 (1992年「まあじゃんほうろうき」より)
14. パパ大好き (1992年「まあじゃんほうろうき」より)
15. 麻雀仁義(歌:小島武夫) (1992年「まあじゃんほうろうき」より)
ディスクユニオン
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『ヒストリー・オブ・ダディ竹千代&東京おとぼけCATS-裏面-』
/ ダディ竹千代と東京おとぼけCATS
2021年11/24リリース
フォーマット:3CD+1DVD
レーベル:SUPER FUJI DISCS
カタログNo.:FJSP442
【Track List】
・DISC-1:
01. 哀愁の夜行列車
02. 青年
03. あなたのジルバ
04. 雨の権之助坂
05. 北千住
06. 嘆きのチャールストン
07. なかよし音頭
08. 電気クラゲ
09. 電気クラゲ
10. 夕方フレンド
11. おとぼけ口上
12. 銀座カンカン娘
13. 約束パパ
14. なかよし音頭
15. 舟乗りの夢
16. Easy Girl
M1-8 [LIVE] 1977年 大阪バーボンハウス
M9 [STUDIO DEMO] 1978年
M10 [STUDIO DEMO] 1979年
M11-14 [LIVE] 1979年 群馬大学 学園祭
M15,16 [STUDIO DEMO] 1979年
・DISC-2:
01. 銀座カンカン娘
02. あなたのジルバ
03. JET’S
04. 霧の町
05. 音真似ゲスト大会~北の宿から
06. 逃げろ!(KのRock)
07. Easy Girl
08. Under Chair
09. よっちゃんの原付バイク
10. ゆきちゃんの弦付ギター
11. 舟乗りの夢
12. Over Chair
13. 銀座カンカン娘
14. 青年
15. あなたのジルバ
16. ドアを開けて
17. 夕方フレンド
M1-8 [STUDIO LIVE] 1980年 日立ローディプラザ銀座
M9-11 [STUDIO DEMO] 1982年
M12-17 [STUDIO DEMO] 1980年 アルバム「FIRST」
・DISC-3:
01. Easy Girl
02. 航海
03. 東京ラグタイム・ブルース
04. Under Chair
05. 音態模写劇場
06. パパイヤランドクラブハウスで
07. 横浜俱楽部
08. 昇天ホーンセクション
09. 夕方フレンド
10. 解散の口上
11. 偽りのDJ
12. なかよし音頭で逃げ惑う客
13. よっちゃんの原付バイク
14. シベリア・レイルロード
[付録音源]
付録その1 六本木行進曲
付録その2 パパイヤランドクラブハウスで
付録その3 午前1時のスケッチ
M1-4 [STUDIO DEMO] 1980年 アルバム「FIRST」
M5-9 [LIVE] 1985年10月9日 渋谷LIVE INN
M10-13 [LIVE] 1981年12月26日 渋谷屋根裏(解散ライブ)
M14 [LIVE] 1981年6月3日 日本青年館(ワンマン・ライブ)
M15,16 [STUDIO DEMO] 1983年
M17 [LIVE] 1973年 世田谷砧区民会館
・DVD 秘蔵映像集:
01. 電気クラゲ
02. あなたのジルバ
03. シャミヘン
04. なかよし音頭
05. 雨の権之助坂
06. 約束パパ (美空どれみ&東京おとぼけCATS)
07. よっちゃんの原付バイク (美空どれみ&東京おとぼけCATS)
08. ヘビメタの振り付け
09. 舟乗りの夢
10. ロンリーローラー
11. 横浜俱楽部
12. Easy Girl
13. 隼
14. 舟乗りの夢
15. 続 東京ワッショイ (遠藤賢司&東京おとぼけCATS)
M1-4 [LIVE] 1991年 渋谷クラブクアトロ 第1部 (ビデオ『幻の10年』アウトテイク映像)
M5 [LIVE] 1979年2月17日 お茶の水日仏会館ワンマン・コンサート
M6,7 [LIVE] 1979年春 富山ライブハウス・タムタム
M8 [LIVE] 1986年 渋谷LIVE INN
M9 [LIVE] 1987年 渋谷LIVE INN
M10-14 [LIVE] 1991年 渋谷クラブクアトロ 第2部 (ビデオ『幻の10年』アウトテイク映像)
M15 [LIVE] 1979年5月11日 目黒公会堂「関東ロッカーズ旗揚げコンサート」
ディスクユニオン
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2021.11.24 12:00
カテゴリ:INTERVIEW, PU2, PU3_ タグ:JAPAN, ダディ竹千代, ダディ竹千代と東京おとぼけcats