【INTERVIEW】CLISMS座談会


やってる本人たちも覚えてない曲が入ってるっていうのが面白かったですね(久徳)


久徳亮


–:では、この2枚組ライブ・ベストの選曲のポイントなど教えて下さい。
牛尾:最初に吉田君が(マスターとなったminiDVの)映像からある程度まとめてくれたものからみんなで選びました。
吉田:実はポイントは無くて10年分のレパートリーの全部入りみたいな感じです。でも3曲入りCD(『CLISMS』20008年 )に入ってる「Love Me True Poor Boy」、このライブ・テイクだけが無かったのが心残りではあります。というのもこの曲、理想とするカンのような音数が少なくリズムが面白いものが出来てすごく嬉しかったんですね。
牛尾:それは越川君が抜けて僕が入ってまだ樋口君がいるときの5人体制のやつですね。
樋口:いいんだよね。ギターも「マーキームーン」(テレビジョン)みたいなことが出来てすごい気持ちよくて。
吉田:越川君がいたときの後半くらいから、ようやく自分たちが求めていた熱狂的で激しいステージングが出来るようになってきたんだよね。ちょっと話が逸れたけど。
樋口:選曲でいうと当時の曲の8割9割はカバー出来てます。
牛尾:当初、編成案に入れたカバー曲(イーノ「Needles In The Camel’s Eye」、セックス・ピストルズ「Silly Thing」)は外しましたけどね。
吉田:カバー、結構やったよね、「My Generation」(ザ・フー)とかね。
樋口:ストゥージーズの「Search and Destroy」やジョイ・ディヴィジョンの「Ceremony」も。
牛尾:あと、ダムドの「Stab Your Back」。
前越:僕が吉田君にリクエストしたのは未発表曲は全部入れてくれってことで、どれも強烈だったな。タブーの連続で。
久徳:やってる本人たちも覚えてない曲が入ってるっていうのが面白かったですね。それが聴きどころだと思います。
牛尾:久徳君、CLISMSで一番好きな曲は何?
久徳:いやー難しいね……。あったあった、一番好きな映像で言うと最後のライブ(2009年12月 六本木SUPER DELUXE)で僕が鍵盤弾いてる「JUMBO ON」がすごい好きなんですよ。



牛尾:ああ!いいよね。
吉田:名演だよね、4人で。このときの「JUMBO ON」と関西遠征でオシリペンペンズとLimited Express (has gone?)と対バン(2006年 梅田RAIN DOGS)したときの「SMILE BEAT WEEKEND」は良かった。



樋口:前越君が頭から血を出してるやつ。
牛尾:それ観てましたもん、僕。マイクを頭に何度もぶつけて。
久徳:怖かった。
樋口:こないだ久徳君と話したよね、このバンド、何であんなに怖かったんだろうって。
久徳:アドレナリンが出てましたよね。
前越:いつも興奮してた。
久徳:私、爆笑しながら叩いてましたから。前越さん危ないところに行ってるなと思いながら自分も叩いてましたけど。
前越:(おでこを見せて)ほら、もうきれいになったでしょ。ずっと痕が残ってたんだけど。

10数年経って改めて聴いてみると、自分が観てた時期はもちろんですが、やっぱりカッコいいなと思いました(牛尾)


牛尾健太


–:では最後に、このCDアルバム『BUT!』について聴きどころなどをお願いします。
吉田:2023年現在でも確実に聴く意味のあるアルバムが出来たなと思ってます。選曲はやらせてもらいましたけど、編集とマスタリングのチェックなどは一番のファンである客観的に信頼の出来る牛尾君に任せたので、それが良かったと思います。それにアートワークについても牛尾君の考えで進めることが出来ましたから。 
牛尾:大学に入ってCLISMSを知ってファンになってライブは何度も観てたし、その後そこに自分が入ることになって、当時は何をやっていいか分からないままだったんですが、10数年経って改めて聴いてみると、自分が観てた時期はもちろんですが、やっぱりカッコいいなと思いました。
越川:僕は音楽から離れているので(*2008年より絵本作家、マンガ家。「ほわころくらぶ」など)ホント20年ぶりぐらいに、つまり客観的にじっくり聴いたんですけど、メンバーそれぞれの演奏がすごい良くて、それが絶妙なバランスで混ざり合っている。自分の演奏はあんまり上手ではないんですけど、でもみんなの中に溶け込んでいる、それがちゃんと成立しててすごくいいバンドだなって思いました。
久徳:やってた当時からカッコいいバンドだと思ってたんですけど、時を経て改めて聴いてもやっぱりカッコよかったんで、間違ってなかったと。
樋口:面白い音楽をやってたなと……。誰とも仲良くなかったんですよね、音楽では仲間が出来なかった。自分たちだけで孤独にやってたんだけど、それがなんか何とも言えない強いエネルギーになっていたんですね。好きな音楽だけに忠実に向き合ってきた記録でもあると思います。その純粋さがいいなと思いました。
前越:メンバー全員ががむしゃらに、全員がカッコつけてるんで、本当に美しいライブ・アルバムになったと思います。

進行・まとめ:金野篤





『BUT!』/ CLISMS
2023年11/1リリース
フォーマット:2CD
レーベル:SUPER FUJI DISCS
カタログNo.:FJSP486
【Track List】
DISC 1:
01. GO!!!!! (Smash Hits Version)
02. GARREL
03. SPIA
04. 汐 (WHAT’CHA GONNA DO?)
05. KISS US Ⅰ
06. NEW MOON, NEW MOON
07. DEVIL
08. RED WITH PURPLE FLASH
09. LABA CA VA?
10. JUMBO ON
DISC 2:
01. OK OK OK
02. BIG HAMMER
03. STEREO TWIN
04. KISS US Ⅱ
05. GIRLFRIEND
06. SO SWEET YOUNG BOY
07. KISS US Ⅲ
08. SMILEBEAT WEEKEND FENDER JAZZ BASS RUNNING HOMERUN
09. GO!!!!! (Primitive Version)
10. RUNNING FUTURE FROM NOW
ディスクユニオン
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【クレジット】


Vocal, Drums:前越啓輔(CD1 M1-10, CD2 M1-10)
Drums:樋口靖志(CD1 M1, 7, 9, CD2 M3, 8)
Drums:久徳亮(CD1 M2-6, 8, 10, CD2 1, 2, 4-7, 9, 10)
Vocal, Piano:越川律幸(CD1 M1-10, CD2 M2, 3, 8)
Vocal, Bass: 吉田隆人(CD1 M1-10, CD2 M1-10)
Guitar:樋口一裕(CD1 M1-10, CD2 M2, 3, 8)
Vocal, Guitar:牛尾健太(CD2 M1, 4-7, 9, 10)

CD1 M1 Recorded live in 2003 at 渋谷 club eggsite
CD1 M2, 4 in 2005 location unknown
CD1 M3, 10, CD2 M2 in 2005 at 高円寺 U.F.O. CLUB
CD1 M5 in 2004 at 白金 明治学院大学2202教室
CD1 M6 in 2005 at 渋谷 O-nest
CD1 M7, 9 CD2 M8 in 2002 at 白金 明治学院大学2202教室
CD1 M8 in 2004 at 渋谷 CYCLONE
CD2 M1, 4-7, 9, 10 in 2009 at 渋谷 LUSH
CD2 M3 in 2002 at 池袋 Live Garage Adm
編集・マスタリング:George Mori
デザイン:坂村健次
ライナーノーツ:吉田隆人(CLISMS)、有馬和樹(おとぎ話)




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2023.11.24 12:00

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