【NEWS】駒澤零(nemuigirl、KAOMOZI、グループこんにちは) キャリア初のフルアルバム『esto perpetuo』『esto perpetua』2枚を自身の誕生日にリリース

駒澤零アー写

駒澤零によるキャリア初のフルアルバム『esto perpetuo』『esto perpetua』が、KAOMOZIとGoodNewsから2枚同時に配信を開始した。

イラストレーター、レーベルKAOMOZIのオーナー、文筆家、オーガナイザーと様々な顔を持ち活動する駒澤零。

自身の誕生日である8/24にリリースされた今作はキャリア初のフルアルバム。
「高校時代に対人恐怖に陥った際に人間の声が聴けなくなった」という自身の経験から、今回の作品は全曲VOCALOID歌唱で構成された「esto perpetua」とすべて駒澤自身が歌唱する「esto perpetuo」の2枚同時リリースという構成になっている。

タイトルの「esto perpetuo / esto perpetua」という単語はラテン語で『永遠に続きますように』という祈りの単語で、駒澤は本作収録の楽曲「bios pios」の歌詞をはじめ、ことあるごとにこの単語を引用してきた。
それは変化することを求める世間の人々にうまく馴染めず、一瞬一瞬の美しい日々をパッケージングして永遠に忘れないようにしたい、という駒澤の創作の原点となる感情を表現した言葉ともいえる。
物語によって生きるあなたと、物語によって殺される誰かの狭間で、身じろぎするように作られ、描かれた楽曲群。存在が永遠であって欲しいという原初的な願い。
それが衝動となり、ある種普遍的で、それでいて個人的な作品となっている。再生されるたびに再び語り直される、自壊する物語。

アートワークと「esto perpetuo」のトレイラー動画は、駒澤零自身が担当。
「esto perpetua」のトレイラー動画は、GoodNewsの小野台と0039が担当している。

『esto perpetuo』駒澤零アートワーク
『esto perpetuo』
/ 駒澤零
2024年8/24リリース
フォーマット:デジタル配信
レーベル:KAOMOZI
【Track List】
01. ラブ
02. yumegashima
03. 透明な膜と薄い液体
04. Starless
05. crayfish
06. 光の綿
07. フィジカルライツ
08. bios pios
09. my pain
10. ナラティブ・レクイエム
11. 光の綿(remix)
Bandcamp
マルチリンク

『esto perpetua』駒澤零アートワーク

『esto perpetua』
/ 駒澤零
2024年8/24リリース
フォーマット:デジタル配信
レーベル:GoodNews
【Track List】
01. ラブ feat. 足立レイ
02. yumegashima feat. 初音ミク
03. 透明な膜と薄い液体 feat. 初音ミク
04. Starless feat. 初音ミク
05. crayfish feat. 歌愛ユキ
06. 光の綿 feat. 可不
07. フィジカルライツ feat. 初音ミク
08. bios pios feat. 初音ミク
09. my pain feat. 滲音かこい
10. ナラティブ・レクイエム feat. 重音テト、電歌シャー、滲音かこい、ナースロボ_タイプT
Bandcamp
SonundCloud











【コメント】
音楽を作ってみたいと志し13年、とうとう初めてのソロアルバムを出しました。

自分1人で制作するということは気持ち悪くて情けなくて無力だが愛おしい己自身と向き合う作業で、思えば私の創作とはずっと深すぎる自己嫌悪からとにかくそれを避け続ける作業でした。

ボーカロイド楽曲において、わたし1人が歌い手のアイデンティティを背負うことの暴力性、なんでも歌わせてしまえることへの恐怖。それを許してほしくて作った楽曲「Starless」を筆頭に、かつて合成音声に期待したすべてと、人間でないことで安心して消費してしまうことへの懺悔、逆にわたしがわたしであるために自ら歌わねばならなかった楽曲たちをすべて混ぜこぜにして、きちんと駒澤という人間自身で背負い、あとは聴き手のもとにゆだねるという作業をすることに急に必要性を感じて、このアルバムを作りました。

高校で精神を病み、街中をイヤホンなしで歩けなくなった時期、人間でない歌い手の存在にかなり救われましたが、ほかにも同様の感覚でボーカロイド音楽を愛好している人に出会ったことがあります。ですからわたしはアルバムを2枚作る必要がありました。ニコニコ動画にオリジナルのボーカロイド楽曲と歌ってみたの両方が存在するように、これは「リスナー自らの精神状態に応じて好きな歌い手を選択できる構造が望ましい」というわたしの思想によるものです。

nemuigirl / グループこんにちはという両音楽ユニットでの活動、Yoshino Yoshikawa、DJ6月、KAMINなど多くのコンポーザーとの共作を経て、自分という人間の苦悩と耐え難さをポップスに落とし込む適切なバランスはとても明確になってきました。絵画を制作する際わたしはよく「天使性」という言葉で自分にしか見えていない幻視的な心象風景や記憶の美しい部分を浚いとる工程を挟みますが、音楽ほどこの作業が美しく昇華される創作物はない。ある種商業的な画策や器用さの発露よりも、愚直でまっすぐにそして幾らでも曖昧に解釈の可能性をもたせる音楽(ポップス)というものは、苦しく情けないわたし自身を守りながら一番真っすぐに吐露できる手段だと思います。

必要な人に必要な分だけ聴いてもらえたら、うれしいです。

– 駒澤零

2024.8.24 12:00

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