【SELF LINER NOTES】三輪二郎 『Essentials of MIWA JIRO』



B-1「休日の朝」

「休日の朝」は休日の朝に作った。狭い住み込み部屋ではギターが弾けないので近くの川で作った。身も心も病んだ時、朝という時間帯は救いの時だ。歌いたい景色はずっとあった。初めてわりと明瞭化できた思い出深いナンバーかもしれない。はちみつぱいってバンドに憧れて、あだち麗三郎、轟渚、吉田悠樹とそんなのをやりたかった。フェアポート・コンベーション、ザ・バンドとかの大らか且つ緻密なアンサンブル。ずっとこれからも大切歌っていくつもりである。飽きない、幸せである。




B-2「家出っ娘」

モチーフになったような家出娘に出会ったわけではない。ノートにずっと放っておかれていたよくわからない散文がいつの間に家出の物語になっていた。中学生の頃、佐野元春の「ブルーの見解」って曲に何が何だかわからないけどワクワクして勝手な物語を思い巡らせていた。そんなトーキング・ブルースみたいのをやりたかった。
「家出っ娘」を聴いて、豊田道倫さんがアルバム「レモンサワー」プロデュースしてくれた。ギターはブルースというよりはアシッドな輪郭薄のぼやけたスリー・フィンガー。川本真琴の通りすがりの風のような声。宇波拓の音響が素晴らしい。
この物語は終わらない



B-3「ソルティードッグ・ブルース」

この曲はミシシッピー・ジョン・ハートで覚えた。沢田譲治さんのギブソン・エレクトリック・ベースがチューバのようだ。マルコス・フェルナンデスさんのイキイキしたドラミング、大熊ワタルさん、向島ゆり子さんが花添えてくれた。ちょっとマルディグラみたいだ。
ブルースに日本語乗っける?昔から賛否色々言われているみたいだが、どんどんやればいいと思う。

B-4「シーサイド・ライン」

気に入っている曲。もう少し無機質な感じにしようと思いましたが、僕には出来ませんでした。どうしても情緒味が滲み出てしまいます。まあ、ありのままで。
ベッドタウン、埋め立て人口海岸、夕焼け空に飛んで行くモノレール、2つの心、2つのメジャー・セブンスコードのリフ。いつまでもずっと弾いていられる。原風景とでも申しましょうか。向島ゆり子さんのバイオリンがありたっけのノスタルジーを鳴らす。



B-5「出不精のバラッド」

出不精というか全ておいてズボラで面倒くさいという性格です。とはいえども人様からお足いただいて自作曲なんざ歌う活動をどうしてか、長年続けているわけです。斜に構えているわけではなく、意固地になってるわけでもなく、情熱でしょう。感染症の流行でライブ活動が出来なくなり3年目になりました。やはりおれにはライブは必要だと再認識しました。このテイクは風通しのいい野毛と福富町の狭間にある公園で録音しました。平日昼下がりディレクター金野さんと録音の佐京泰之さんとビール呑んだ休憩中のおっさんと観客が3人いました。久しぶりの人前だ!と思い精一杯歌いました。おっさんは去り際に「うん、なかなかいい歌だったよ」と言ってくれました。この歌は、これからも何度も録音すべきだと思いました。





『Essentials of MIWA JIRO』
/ 三輪二郎
2022年7/20リリース
フォーマット:LP
レーベル:MY BEST!
カタログNo.:MYRD149
【Track List】
A1. おもいで
A2. 野毛の唄
A3. バージンギター
A4. ダブル・ファンタジー
A5. ひなたぼっこ
A6. すけろくさん German Suplex Mix
B1. 休日の朝
B2. 家出っ娘
B3. ソルティードッグ・ブルース
B4. シーサイド・ライン
B5. 出不精のバラッド
ディスクユニオン
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[演奏]
三輪二郎:ボーカル、ギター [ALL]
吉田悠樹:二胡 [A2, B1]
轟渚:ベース [A2, B1]
あだち麗三郎:ドラムス [A2, B1]
川本真琴:コーラス [B2]
沢田穣治:ベース [A6, B3,4]、コントラバス [A4]
マルコス・フェルナンデス:ドラムス[A6, B3,4]
向島ゆり子:バイオリン [A4, B3,4]、アコーディオン [A6]
大熊ワタル:クラリネット [A4,6, B3]
大森靖子:ボーカル [A4]
伊賀航:ベース [A1,3]
北山ゆう子:ドラムス [A1,3]

[エンジニア]
かわばたてるゆき:録音 [A4, B1]
宇波拓:録音、トラック・ダウン [B2]
中村宗一郎:録音 [A1,3-6, B3,4]、トラック・ダウン [A1-6, B1-4]
佐京泰之:録音、トラック・ダウン [B5]

プロデュース:三輪二郎
編集・マスタリング:ジョージ・モリ
画:風
デザイン:ダダオ




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2022.6.23 12:00

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