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途中の転調的な展開は完全にクセです。どーしても出てきちゃうんですよね。

–： リリースおめでとうございます。前作『歪CONCREATE』から5年ぶりのリリースになりますが、アルバムをリリースすると決めたのはいつ頃になりますか？また、このアルバムの収録曲はいつ頃作られたものですか？

Endratt（vo.gt）：ありがとうございます。
実は「未完成人hour」や「Point of “BEEP”point」や「亡霊とダンス」なんかは2〜3年前位にはもう出来てて、ライブでも結構前からやってたんです。それで去年の頭くらいかな？それくらいの時期に、出す出さないは置いといて折角だからレコーディングしちゃおうって事になって。それで前作もお世話になった大澤くん（I HATE SMOKE RECORDS）に去年くらいに話したら前作位のボリュームまで曲が揃ったら出そうって流れになったんだと思います。
ちょっと動きマイペース過ぎて、うろ覚えで……すいません。

–： 「亡霊とダンス」は結構前にできていた楽曲なんですね。今回の3ヶ月連続配信で初めて聴いてたんですがグルーブ感と曲の展開が印象的な曲でした。こちらはどのように生み出された曲なんですか？

Endratt（vo.gt）：「亡霊とダンス」に関しては我々の中ではかなりシンプルな感覚で作った方ですね。grooveが無いわけじゃ無いけどウネリを出すよりも、比較的カチカチしたニューウェーブ的なビート感をイメージして、ベースドラムのシンプルさとかギターフレーズと詩のユニゾン感とかを作っていった感じです。あくまで主観なんでニューウェーブ感は伝わりづらいとは思いますが（笑）
途中の転調的な展開は完全にクセです。
どーしても出てきちゃうんですよね。

–： 逆に今回のアルバムで「シンプルでない 感覚」で作った楽曲はどれになりますか？

Endratt（vo.gt）：それこそ感覚の話なので、チョー難しいですが……展開やビートのパターンが着地するのに右往左往したのは、「Psycho Logical Trauma」かなぁ……。
特にドラムのビートのアイデアが多数浮かびすぎて、まぁ自分的にありがちな現象だし、シンプルでない感覚って事でも無いんですが。ちょっと溢れ過ぎましたね。

–： 前作ではKMCさん、DJ MAS a.k.a SENJU-FRESH!さんがゲストとして参加していましたが、今回はゲストを入れずに制作されています。今回ゲスト無しで制作されたのは意図的なものでしょうか。もし意図的なものでしたら理由をお願いいたします。

Endratt（vo.gt）：特に特別意図があってって訳でも無かったんですが。シンプルに客演無しってのもまた良いかなと思ってます。

ただ今回は客演では無いんですが。
「Psycho Logical Trauma」のremixをVLUTENT RECORDSのボロちゃん（VOLOJZA）にやって貰って収録しました。地元も近くて以前から一緒にイベント共催したりしてる友人で、彼の作るビートの中毒性みたいな感覚が好きで、前からremixもお願いしたかったからこのタイミングで叶って良かったです

–： アルバムの制作期間中に刺激を受けた音楽やパーティーはありますか？

Endratt（vo.gt）：言ってみれば制作期間が 5年くらいあるので長いですからね。
受けた刺激や、音楽や人との出会いは膨大になっちゃうので、コレ！とは言いづらいですが。
この5年間は共同企画をやる事が多かった印象で、deepslauterやwaterweedやKONCOSやVLUTENT RECORDSなどの皆んなと、企画したイベントは、其々がどれも独特で最高でした。シンパシーだったり、リスペクトだったりが伴った人達と一緒にパーティーを作る経験は、刺激でしかないです。
あと、高田馬場のKUSUDAMAでたまにやってる夜のパーティーに行くのが楽しい（笑）

メンバー間で最終的には結構ノリで決めた感じですね

–： 今回配信リリースから目出し帽のデザインを前面に出してきていますが、このビジュアルはどのようにアイデアが出たんですか？

Endratt（vo.gt）：今年の2月位にアーティスト写真を撮り直そうって事になって。
その撮影の時に、いつも一緒にいるクルーでDJのもんちゃん（Monchain）が持ってきた私物なんです。それをBUBBLE（gt）に被せてみたら自前のすきっ歯と相まってすげーいい感じになったので。
3作連続配信のジャケ全部コレにしちゃおうって、勢いで。そのノリのままアルバムのジャケもマスク押しになっちゃいました。
一貫性って事で。
アルバムのジャケは今回友人のyousukeが撮影してこれまた友人のtommie（s6dw,syncity,TYL）がデザインしてくれたおかげでいい感じに仕上がってます。

–： 今回3ヶ月連続で先行配信を行なっていますが、これらの3曲はどんな基準で選んだんですか？

Endratt（vo.gt）：アルバム収録曲が全て手元に揃った状況で、改めて曲を俯瞰で眺めた時に、ある程度ベクトルが離れてる3曲がいーなって気持ちはあったけど。どの曲でも正解って感じになって来ちゃったので、メンバー間で最終的には結構ノリで決めた感じですね。

–： サブスクリプションでの先行配信から今回のリリース企画がスタートしていますし、サブスクリプション版の配信では全曲は収録されていないですよね。Endrattさんはサブスクリプション時代をどのように捉えていますか？

Endratt（vo.gt）：サブスクは自分もめちゃめちゃ使ってるので、便利さは痛感してます。端的に言うのは難しいですが。気になるアーティストや音楽に手が届きやすくなったのは普通に良い事だと思います。先ず聴いてみようって事が容易になった。だからかサブスク登場前と比べると、エグみってゆーか、灰汁やクセが強くても良質な音楽が浸透しやすくなった様に感じます。
今回、フィジカルにのみ収録している曲があるというのは、サブスクで聴いて興味を持って貰えたら、CDでアルバム通しての展開とか、アートワークや歌詞カードなど、もっと深く楽しんで貰えたらいーなと思ったからです。サブスクには試聴機的な側面もあると思うので。