【REVIEW】CRUNCH『blue blue blue』セルフライナー
昨日10日にリリースされた名古屋のガールズ・インディー・ポップ・バンドCRUNCHのEP『blue blue blue』。メンバー自身の手によるセルフライナーをindiegrabに送っていただけたので、リリースに合わせて掲載させていただきました。彼女たちの新たな作品を読み解いていく手助けとなれば幸いです。
『blue blue blue』/ CRUNCH
2016年2/10リリース
フォーマット:デジタルDL/ストリーミング
i tunes / Apple Music / Amazon MP3 / Bandcamp
レーベル:セルフリリース 詳細(歌詞はこちら)
【Track List】
1. blue
2. 人魚と海
3. 街
4. 通り雨
5. Blue Coprinus Mix
1.blueのイメージ
曲全体のイメージは子どもの頃一人で庭で遊んだり留守番していた時に感じた、一人きりで淋しいけど自由な感じ。寂しいけど暗いジメジメした感じではなくてカラッとした不思議に明るい気持ちです。二番の歌詞、”無数の~”のところは夜外に出てて、家の明かりや電車の明かりを見ると感じる不思議な気持ち(たくさんの人がいてそれぞれの生活があるんだ、と思う)とか10代~20歳過ぎくらいの頃感じていたどっちつかずの自分のイメージです。
2.人魚と海のイメージ
温かくて明るいけれど、どこか寂しくて切ない歌を作りたかった。「(他人からみたら)どうしてそれ(夢や居場所、悲しみ)にそこまでこだわって手放さないのかわからない」と言われても頑なにそれを守ろうとする人と、そんな人を大切に思って、できるだけその人がその人らしく在れるように慈しむけれど、やっぱりどこか一方通行でさみしくなってしまう人、の二人を考えて作りました。
歌詞のなかの「歌声」、「あなたが私に作る海」とはお互いを思う気持ちの比喩。「人魚」と「寂しがり屋の海」は上記の二人。
3.街のイメージ
一年くらいもやもやとずっと考えていた。冬のイメージの曲です。突然失ってわけがわからなくて、悲しくてどうしたらいいのかわからないから、とにかく静かに眠りたくて。でも戻らないものは戻らない。時間はそれでも流れていくから、きれいなものもそうじゃないものも受け入れて、自分の足で立って生きていく。
喪失→混乱→絶望→諦観→未来への意志という再生の流れを、重くならない、きれいな感じの音で表したかった。
作曲に当たって特に参考にした曲はないですが、Akira Kosemura 『MANON』というサントラのSecond act(2枚目)はイメージに近い気がします。
4.通り雨のイメージ
くるりの「言葉は三角こころは四角」みたいな雰囲気の曲が作りたくて作った。歌詞は過去の満たされなかった事やこだわっている出来事にどう折り合いをつけるか、みたいな事について。いつまでもこだわり続けるのも違うし、かといって無かった事にして忘れるのも違うという気持ち。曲と同時に歌詞もぱっと出てきたから他の曲に比べると歌詞はそこまで深くは考えていない 普段なんとなく思ってることが出たのかと思います。
“早すぎた昨日と~”のところは 日常の些細なことで今の自分にはまだ早いような気がしてやらなかったことが、しばらくすると今度はもう遅過ぎるように感じてちょうどいいタイミングが掴めなかったっていう事がままあったなっていう気持ちです。
テキスト:CRUNCH(@crunchjp)
(blue、通り雨は堀田、人魚と海、街は川越)
写真:Tomonori Takai
2016.2.11 20:38
カテゴリ:REVIEW タグ:crunch, indie pop, JAPAN, NAGOYA, post punk
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