【INTERVIEW】『External Reference』/ M-KODA
仙台出身のSatoshi Kodamaによるソロ・プロジェクトM-KODAが12月にPROGRESSIVE FOrMよりリリースした6thアルバム『External Reference』。
これまでにもその独創的なアイデアを詰め込んだ5枚のアルバムをリリースしてきた彼が、これまでのエレクトロニカ的な手法からさらに踏み込んだこのアルバムには、AOKI takamasaやHIROSHI WATANABE他のコメントが寄せられており、リリース直後にしてリスナーのみならずアーティストサイドからの高い評価がうかがえる。
今回indiegrabではリリース直後のM-KODAのインタビューを掲載。
どのような制作環境からこのアルバムが産まれたのか、仙台という土地で彼がどのような感覚で過ごしながら音楽活動を続けているのかという部分をこのアルバムのサブテキストとして楽しんでいただきたい。
ハードウェアに合わせた構成をするような曲制作も行いました
- –:『External Reference』を聴かせて頂きました!凄くカッコいいですね!!
本作はこれまでのM-KODA作品以上によりダンス/クラブよりな、かつとても密度が高く耳に残るポップさが特徴の1つに感じました。
アルバム制作上でのコンセプトやアプローチなどポイントをお聞かせ下さい。 - M-KODA:ありがとうございます。
Progressive Houseや、Disco Musicなどのダンスミュージックをよく聴きながら制作しました。リズムマシンや、シンセサイザーの音など、随所にそういった音楽シーンの影響が散りばめられています。
▶ External Reference Trailer
- –: 『External Reference』というのは響きの良いアルバムタイトルですね、このタイトルに名付けたのはどのような経緯や意図がありますか?
- M-KODA:Electronicaの影響では無く、他のミュージックシーンの影響を受けて制作していましたので、外部参照という意味合いでアルバムタイトルをつけました。
▶ 「鋭い感性でクールとポップの狭間を往来する楽曲群。特に “M5. I Need Run Ahead feat. Mon” 大好きです。」KASHIWA Daisuke
- –: M3(Other Than feat. Carl)とM5(I Need Run Ahead feat. Mon)ではヴォーカルがフィーチャーされています。それぞれの楽曲及びボーカリストの紹介と、どのようにコラボレーション~完成させていったかなどプロセスを教えて下さい。
- M-KODA:どちらの曲も仙台で仲が良いアーティストのお二人です。
僕がトラックとヴォーカル用のメロディを作って彼等には詩と歌を担当していただきました。
スタジオに機材を運び、缶ビールを片手に作業を進めました。
▶ Other Than feat. Carl
▶ I Need Run Ahead feat. Mon
- –:4th『Synthese』、5th『WORKINGS』に続き本作でも例えばM4(Multiplex)、M6(Ms-Explorer)、M8(Acodrm)といった出色のミニマル・トラックが収録されていますが、M-KODAさんにとってのミニマルもしくはミニマル感とは何ですか?
またこれまでに影響を受けた印象的なミニマルの楽曲があれば幾つか教えて下さい。 - M-KODA:ミニマル感とは正直僕もわかりません……。
好きなミニマルミュージックは今回のアルバムへコメントもいただいたAoki Takamasaさんの音楽が好きです。
▶「全方向に完成度の高いPOPなダンスミュージック。音が一音一音しっかり噛み合ってる。」AOKI takamasa
- –:制作において、どのような機材を使用されていますか?また機材まわりに関してご自身で大切にされているようなポイントはありますか?
- M-KODA:主にAbleton Liveを使用しましたが、KORG MS-20mini やRoland TB-3 などのハードウェアを使用することによって、ハードウェアに合わせた構成をするような曲制作も行いました。
▶「M-Kodaくん6枚目のアルバム!この精力的な活動は凄い!今回のアルバムは更にバラエティーの幅が広がり、POPさとM-Kodaくんのインテリジェンスなエレクトロの融合感が面白い!Track6、8、9は僕のオススメです!」HIROSHI WATANABE
- –:先日(2017年12/14)はDommuneに出演されていましたね。初のDommune参加と聞き及びましたが参加しての感想は如何でしたか?またDommuneのような配信の番組に関してM-KODAさんご自身はどのように感じられますか?
- M-KODA:数週間の体験を数時間に凝縮されたような感じで、非常に良い経験となりまし
た。初めての配信番組でしたが、ライブとはまた違う緊張感が刺激的でした。
▶ M-KODA “Multiplex” Live 2017.1214
仙台は街もあり、山も川も海も近いので、その生活感が滲み出れば良いなぁと思ってます
- –:M-KODAさんが昨今注目されていたり気に入っている音楽やアーティストはどういったところですか?
- M-KODA:気に入っている音楽やアーティストを上げればキリがないぐらいです。Four Tetはずっと聞いてます。
最近、CDラジカセを入手したのでカセット音源を中心に集めようかなと思っています。フォークから、実験音楽までジャンル関係無く収集したいです。 - –:M-KODAさんは既に多彩な作風な楽曲を非常に高いクオリティーでプロデュースされていますが、今後アプローチまたは表現したいサウンドやそうしたイメージはありますか?
- M-KODA:リリースはしない状態で続けていたサンプリングなどを多用したプロジェクトがありますので、今後は少しそこにフォーカスして行きたいと思っています。
仙台は街もあり、山も川も海も近いので、その生活感が滲み出れば良いなぁと思ってます。
▶ M-KODA「Acodrm」
流行り廃り関係無く色々な音楽を聞いて楽しんでいただければと思います
- –:仙台をベースに活動されていると思います、地元のシーンのことなどお聞かせ下さい。またこうあるとより良さそうなどポイントがあればお教え下さい。
- M-KODA:正直なところ、流行りのシーンは東京とあまり変わらないかもしれません。しかしながら、すごく少数ですが流行りに関係無く自分のスタイルを貫いている方々が面白いです。好きな音楽ジャンルは違かったりしますが、精神性が一致するのか、かなりの頻度で遊んでいます。
▶「M-KODAさんの作品は以前から自分のDJセットの中でも使わせてもらったりしていて、開かれた音楽性と「ダンス」のエッセンスの組み合わせが個人的にとても魅力に感じていたんですけど、今回もスゴイですね…。しかも「泣かせて」きます。泣きながら踊れるのは堪らない…。」Primula
- –:2017年で印象に残る良い出来事は何ですか? また、M-KODAさん的な仙台のお薦めポイントを教えて下さい。
- M-KODA:1番良い出来事は引越し先が好物件だった事ですね(笑)
仙台のお勧めポイントはやはり飲食ではないでしょうか。あと、仙台駅からの徒歩圏に公園やカフェも沢山あるので、遊ぶ事だけでは無く、生活もしやすい都市だと思います。
- –:最後に読者へのメッセージと、改めて『External Reference』の聴き所を教えて下さい。
- M-KODA:流行り廃り関係無く色々な音楽を聞いて楽しんでいただければと思います。External Referenceの聴きどころはボーカルのお2人とコラボした2曲です!
『External Reference』/ M-KODA
2017年12/15リリース
フォーマット:CD
レーベル:PROGRESSIVE FOrM
カタログNo.:PFCD74
価格:¥2,100(税抜)
【Track List】
01. Sepia Tone
02. Eleven
03. Other Than feat. Carl
04. Multiplex
05. I Need Run Ahead feat. Mon
06. Ms-Explorer
07. Kindlie
08. Acodrm
09. Excavator
10. Aoe
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タワーレコード
2017.12.27 19:00
カテゴリ:INTERVIEW タグ:electronic, electronica, JAPAN, m-koda, minimal, progressive form
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