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【INTERVIEW】THIS IS JAPAN『FROM ALTERNATIVE』



「日進月歩」という言葉がある。

「絶え間なく進歩する」という意味であるが、自分の人生で得てきた様々なことに当てはめようとすると、本当にその言葉がはまるほど、確実にグレードアップしていく事象や事柄は数少ないことに気づけるはずだ。極めて現実的にいえば、いま手元にあるスマートフォンのヴァージョン更新だけが、確実な「日進月歩」とすら思えてしまう。

同じように、THIS IS JAPANもまた、日進月歩で変貌してきた。

その証拠は、彼らの前作『DISTORTION』から今作『FROM ALTERNATIVE』までの1年半の成長にある。カナダでのライブツアーで得た経験と理想、オルタナコンピ『NOT FORMAL ~NEW ALTERNATIVE』を主導してきたことによる状況の変化も、もちろんだが大きく関わってくる。その質感の変化は、彼らのライブ演奏とこの2枚の違いに封じ込められている。

1年半のあいだで彼らはたくましくなり、言葉の裏側にある一種の重みを、対話したぼくが何よりも強く感じさせられた。僕がこの1年半に感じてきた疑問や気付きに対し、彼らはちゃんと答えにしてくれたことで、この1年半で何が起こり、何をきっかけにしてここまで大きくなったのかが、はっきりと伝わる記事になったとおもう。

東京ロックシーンの最前線、その一端に彼らは立っている。

<前回インタビュー!>
【INTERVIEW】THIS IS JAPAN『DISTORTION』 http://indiegrab.jp/?p=42032





「もしや本当にロケットが飛んでいったぞ?」とうっすら感じてもいました(杉森)


indiegrabでのインタビューは2回目で、2016年の10月ごろに行なわれました。実はその日は、THIS IS JAPAN結成5周年の日で、その直後にはカナダでのライブツアーがありましたが・・・
koyabin(Gt/Vo):いろいろありましたね。
ええ、まさにこの1年半のあいだに、いろんなことがあって、目まぐるしく状況が変わっていったと思います。この1年半は、短かったですか?それとも長かったですか?
杉森ジャック(Gt/Vo 以下杉森):振り返ると長かったですけど、やっているときは瞬間瞬間なので、先のことを考える余裕がなかったですね。
水元(Ba 以下水元):僕は結構あっという間に過ぎたなと思ってますよ。やることがたくさんあったからかもしれないですね。
koyabin:カナダでのライブからを考えると、あっという間だったかなとは思います。ただ、アルバムを出したい!という欲求もあって、「なかなか出ないな」と思ってもいましたよ。
this is かわむら(Dr 以下かわむら):肝心な発信自体は結構あったので、「それくらいは経ったかな」というの感じですね。あっという間だった!というよりは、「1年半よくやったな!」という感じが強いですね。
ものすごく濃い1年半だったなというのは、今の流れでもわかるんですけど、印象的だったことや思い出深いことはありますか?
水元:オルタナコンピ「NOT FORMAL ~NEW ALTERNATIVE」(以下 NOT FORMAL
)を企画して出した、ということも思い出深いんですけど、2つイベントをやらせてもらって、いろんなバンドが出てきたし、いろんな人がやってきてくれて、結構泣きそうになったんですよ。そこはすごく思い出深いですね
かわむら:俺としては、関西でイベントができる!とは思っていなかったんで、そこですね。正直、コンピレーションアルバム『NOT FORMAL』を出して、色々な方々やバンドマンに助けをもらいつつ大阪でイベントをやれた、いままで現実離れしていたことを実際に出来たことは面白かったですね。
koyabin:僕はいろいろな場所でライブをやってきて、ライブのことももちろん覚えているんですけど、各地へ移動する車の運転をよく僕がしてて、もうどのライブがどの場所でのことかわからないくらいなんですよ(笑)その記憶がつよくあります。
杉森:『DISTORTION』を出して、Next Music From TOKYOのツアーとしてカナダでライブをしてきて、俺らのライブのなかでも規模が大きく、しかも日本でのライブよりも客が多かったし、盛り上がったんですよ。それまでのライブでは、こんなに盛り上がることは経験してきてなかったし、自分たちバンドにとっての目標やゴール、そこに近しい光景を体験させてもらったという感じなんです。カナダでみれたこの光景を、今度は日本で現実のものにしてみたい、そう思って活動してきたところがあって、『NOT FORMAL』のリリースイベントになった東京公演と大阪公演では、それに近いシーンを作れたんじゃないか?と思ってます。
そこまでつよく影響しているとは。ちょっと想像以上でした。
杉森:代官山UNITはとにかく大きかったですけど、ダイブしてくれる人が出てきたり、大好きなバンドが最高なライブをしてくれたことは嬉しかったし、大阪では俺たちが尊敬してるバンドのに多く出てもらって、彼らに少しでも近づけるようなライブが出来た、というのは実感として強くあります。
そのカナダでのツアーについてなんですが、バンド内でちょっとしたもめごとがあったという話を聞きました。不都合じゃなければ、話をお聞きしたいんですが・・・
杉森:当時、俺ら4人のメンバーはツアーをよく回っていたわけでもなかったですし、一緒に旅行したりすることもほとんどなくて、単純に疲れていたと思うんです。俺らの中でいろいろすれ違いがあったなかで、とあるライブのときに、初めて観客の圧力に飲まれて、不甲斐ないライブをしてしまったんですよ。
koyabin:日本だと、ライブしてくれるときはバンドのほうを見ると思うんですけど、そのときは全然関係ないところで盛り上がってるようなムードにだったんですよ。
杉森:まぁ、そのあとにライブの事を中心に言い合いになって、俺がキレてエフェクターを壁に投げつけて凹ませたりとかして・・・でもそのあとのライブは全部バッチリだったんだよね。
かわむら:そうだね。お互い言いたいことも言えて、スッキリとしたからこそだったと思う。しかし本当にカナダの話好きだね、正直その頃のことはあんまり覚えてないんだよ(笑)やっぱり疲れてたし
杉森:そう?やっぱりすごく印象深いんだよ。喧嘩のことも、さっき話したようなこともね
ありがとうございます。ツアーが終わって帰国して、2016年の年末には下北沢でワンマンライブがありました。当時のインタビューでは「曲がないから作らないと!」とkoyabinくんが話しているんですよね。
杉森:そうだそうだ、曲がない!ってことで作ったんですよ。
koyabin:もしかして、その頃に作った曲って今回には入ってなかったりします?
杉森:いや、少なくとも「SHOTGUN SONG」は入ってるよ。
2017年には『NOT FORMAL』を出したことが大きなトピックになるとは思います。何度か話があがっていますが、いま振り返るといかがですか?達成感があったりなど個々人違うとは思いますが
かわむら:俺としては、コンピレーションアルバムを出してどんな効果と結果を生むのかがわかりかねていましたね。
koyabin:「これを出して、いったいどうなってしまうんだろう?」「これを世に出して、どんな反応がくるんだろう?」っていう気持ちが、一番大きかったですね。
杉森:わかるよ。ロケットを発射する気持ちで、出来たは良いけど、どこまで飛ぶのかわからない、もしかしたら落ちるかもしれないし、そういう気持ちです。「ロケットがとんだ!」とハッキリわかったのも、コンピアルバムを出したあとにライブするまでわからなかったくらいなんですよ(笑)でも、とあるCD屋さんの週間ランキングとかで、このコンピレーションアルバムが上位に入っているのを見た時、「もしや本当にロケットが飛んでいったぞ?」とうっすら感じてもいましたしね。あとは、ライブをやったとき、バンド内での感触やバイブスがガッツリ出てきたのを感じて、コンピアルバムを出してよかったなと改めて思えましたね


次ページ「よく「ライブが良い」という言われ方をするので、「ライブ盤のような音源が良いんじゃないか?」と思ったんです。

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2018.5.26 12:00

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