5.ストラトキャスター

いつだったか長いこと愛用している自分のストラトキャスターの塗装をぜんぶ剥がした。
無職でちょー暇だったので。

それからギターへの愛着がさらに大きくなり、このギターはとてもかっこいいなと思って作った曲。
特にくびれたボディ部分や塗装をはがして露わになったマホガニーの木肌がセクシー。

原曲はもっとスロウでメロウだったけどアレンジによって軽快になった。

MVは山本鷹生監督（月の海、映像作家）。フィンランドの映画監督アキ・カウリスマキへのオマージュが散りばめられている。
上田晃之さん（劇作家）はマッティ・ペロンパー役、頭金愛子さん（月の海）はカティ・オウティネン役をイメージして出演してもらった。

頭金愛子さんは上映会の会場である国立の「奏」というお店の方なので、上映会で会えます（来て下さい）。
（藤井）

6.浮き雲

このMVは普段ぼくらが練習に使用しているスタジオで撮影を行いました。一見すると一度の演奏を、いろんな角度から撮影しているように見えるかもしれませんが、実際はカメラは一台しかなく、三時間の間ほぼぶっ続けでこの曲を何度も何度も演奏しています。正直この撮影の後は、しばらくこの曲を聴きたくない、と思ったくらいです(笑)。

ところでこの曲の下敷きにあるのは、まったく意外に思われるかもしれませんが、ザ・ビートルズの「blackbird」という曲です。ぼくはかなりのビートルズ好きでして、作曲した作品の多くにビートルズの影響が見られます。音源をお持ちの方はぜひ聴いてチェキラッチョしてみてください。
（神ノ口）

7.イメージ

ヒップホップのMVは得てしてカメラ目線でラップをしながら街を練り歩くというのがありますが、ぼくの夢のひとつはそれを実際にやってみるということでした。もちろん悪そうな雰囲気を醸し出せないネネムズメンバーなので、冗談半分のパロディ形式をとりましたが、ひとつ夢が叶ったことになりますね。
ロケ地は渋谷ですが、渋谷には数え切れないほどのグラフィティアートが点在しており、背景としては申し分のない舞台で撮影をすることができました。コアなネネムズファンの方はぜひロケ地を探してみてください(笑)。
また、この「イメージ」という曲は、自分で監督をしたミュージックビデオの第一作目にあたります。「半分計算、半分アドリブ」という制作手法のルーツがここにある、という意味では個人的に思い入れの強い作品です。
（神ノ口）

8.so far

スタジオの休憩時間にひとりでエレキギターを思いきり鳴らしてみたら出てきた曲。
こういう曲の生まれかたはわりとあるあるなんではないかと思う。
この頃はとにかく軽快で短くてアップテンポな曲がやりたいと思っていた頃だった。

MVは歌詞をめくっていくというディランのあれと同じやつ。
（藤井）

9.Love Parade

この曲のタイトルとＡメロのコード進行とギターのリフは、7、8年前から考えてあって、いつか曲にしたいなぁーと思っていました。ネネムズの新曲を作るにあたって引っ張り出してきたわけですが、ちょうどその頃山下達郎の初期の作品をよく聞いていて、特に「Love space」という曲の伸びやかなボーカルに感銘を受け、作曲の上でも大きな影響があったと思っています。奇しくもタイトルが似ていたこともなにか運命的なものを感じてしまいます。

MVは、昔からの友人でダンサーの横山彰乃さんに踊ってもらい、それを撮影させてもらいました。真夏のとても暑い日に、某国立大学のキャンパスで何回も踊ってもらい、大変申し訳なかったと思いますが、そのおかげで曲の世界観にマッチした静謐な映像作品が出来上がりました。今回はモノクロの映像で仕上げたんですが、カラーありの元々の映像も「いいちこ」のCMみたいでなかなか良いんです。上映会の時にカラーバージョンを未公開映像集として少しお見せできればと思っています。

横山彰乃web site
http://www.yokoyamanaa.com
（神ノ口）