【NEWS】ドミコ 4/1に開催された渋谷WWWワンマンより全曲映像を用いたセットリストとライブレポを公開
テキサス州オースティンで開催されたSXSW2018、6カ所に及ぶ全米ツアーを経て帰国したドミコ。
彼らが帰国直後の4/1に渋谷WWWで行った『ドミコ ”hey hey,my my?” Release Tour extra』のセットリストを演奏曲目全てのダイジェスト動画の形で公開した。
これはライブを体験できなかった人の想像を膨らませるため、ライブの現場にいた人は記憶に刻むための新しい試み。
また、ライターの石井恵梨子氏によるライブレポートも届いている。
大好評のセカンド・アルバム『hey hey,my my?』を携えたツアーの、追加公演となるワンマン。会場の渋谷WWWはドミコ・ワンマン史上最大キャパとなるが、チケットはあっさりソールドアウト。いかにもフェスで見かけるキッズは少数派だろう。しっかりお洒落した若い女性が目立つし、その親世代とおぼしき中年層もチラホラと見受けられる。
ただし、ステージ最前列にはバンドマン風の男性客が多い。さかしたひかるのギタープレイやルーパー使いを、また長谷川啓太の強烈なドラミングを間近で見てやろうという心意気か。その意味でドミコはかなりの技巧派バンドだが、映画鑑賞のように沈黙を強いる緊張感は皆無。誰もがユルユルと、好き勝手に体を揺らしていたのが印象的だった。
よろしくー、とラフな挨拶から始まるステージ。長谷川が真っ白、ひかるが真っ赤なTシャツ姿で、鮮やかなコントラストはデビュー当時のホワイト・ストライプスを彷彿とさせる。「もっとも彼らに比べればドミコはもっと曖昧でサイケデリックで…」と数年前なら言えただろうが、昨年一気に飛躍し、このワンマンの直前までSXSW出演とアメリカ6箇所を回ってきた二人である。意識が変わったのは当然のようで、まず出音の強さに圧倒される。痺れるほどぶっといエレキギター、そして歌に込められた熱量。以前とは明らかに変わっている。これぞロックバンドの音、そしてライブバンドの音だ。
そもそもドミコは曲作りを目的として始まっており、最初は人前に立つことさえ考えなかったという。そんな当時の面影は皆無。饒舌に語ることも笑顔を振りまく様子もないけれど、音や歌声そのものが、はっきりと、外へ、客席へと向かっている。前半は初期の曲が多かったが、まだ宅録っぽいローファイ感の残る楽曲を、生々しい爆音に変えていくアレンジが鮮烈だった。
2015年のミニ・アルバムに収録された「プライマリケア」ではギターの表情の豊かさに驚いたし、繊細なアルペジオがルーパーによってオルゴールのように響きだす「oh diver」〜「oh dive」が実演された時は、そのアイディアの独創性に圧倒されるのみ。ただ、よく見ればフロアには体を揺らしながら目を閉じている人がけっこういる。リアルなマジックが現場で起きているのに、曲があまりにファンタジックだから、なんだか気持ちよく持っていかれてしまうのだ。「たった二人でこれをやっている」とか「一体ジャンルは何か」という話はどうでもよくて、単純に曲がいいのだな、ということに改めて気づく。
これもライブを意識した演出だろう、原曲にはないアレンジのイントロをたっぷり加えて始まった「my baby」や「まどろまない」ではフロアが大きく揺れる。全員が拳を上げるような一体感はないが、ばらばらで、自由で、だから楽しいロックンロール・パーティーだ。ヘヴィロック級の低音が轟いた「ミッドナイトネオン」、ひかるのファルセットがルーパーによって重なり溶けていくポップナンバー「くじらの巣」、さらにはガレージパンク風の「マカロニグラタン」など、『hey hey,my my?』からの新曲を連発して二人はステージを去っていった。
ポップだけどストレンジ、凄まじい技巧なのに終始ふわふわとドリーミー。そんなドミコの音楽が、二時間だけライブハウスを潜水艦に変えてみんなを深海へ連れ出してくれたような。そんな錯覚さえ起きる魅力的な夜だった。
石井恵梨子
ドミコ
Release Tour extra
SHIBUYA “WWW”
2018.04.01 Set List
01. 地球外生命体みたいなのに乗って
02. てくのろじー
03. おーまいがー
04. プライマリケア
05. ラブリーカーステレオミュージック
06. Pop,Step,Junk!
07. Sea side, Morning-Hotel is fire
08. 無人島でつかまえて
09. 旅行ごっこ
10. おさない川
11. oh diver
12. oh dive
13. my baby
14. まどろまない
15. こんなのおかしくない?
16. ミッドナイトネオン
17. マイララバイ
18. くじらの巣
19. 深海旅行にて
en1. マカロニグラタン
en2. united pancake
en3. ロースト・ビーチ・ベイベー
【ライブ・スケジュール】
『SCOOBIE DO presents Young Bloods vol.7』
2018年4/14(土)名古屋CLUB UPSET
ACT:SCOOBIE DO / ドミコ
Open 18:30 / Start 19:00
『teto <60分2,800円ツアー>』
2018年4/22(日)北浦和KYARA
ACT:ドミコ / teto
Open 17:30 / Start 18:00
『TOKYO KAIDO’18 〜宇都宮ライブサーキット〜』
2018年4/30(月・祝)宇都宮
Open 11:00 / Start 12:00
Official HP
『VIVA LA ROCK 2018』
2018年5/3(木・祝)埼玉・さいたまスーパーアリーナ
ドミコの出演はCAVE STAGE 10:30~
Official HP
『Spotify Early Noise Night vol.5』
2018年5/16(水)代官山 SPACE ODD
ACT:ドミコ / 羊文学 / カネコアヤノ(BAND SET) / SPiCYSOL
Open 18:00 / Start 18:30
Official HP
『BEACH TOMATO NOODLE in OKINAWA -2DAY-』
2018年6/15(金)16(土)沖縄Output
ACT:ドミコ / Tempalay / HARAHELLS / The Hypes
Open 18:30 / Start 19:00
問い合わせ:tel.098-943-7031(Output)
『やついフェス2018』
6/17(日)渋谷各会場
Open/Start 12:30
Official HP
リーガルリリー
3rd mini album『the Telephone』レコ発
『遠距離恋愛ツアー』
ACT:ドミコ / リーガルリリー / teto
2018年6/23(土)福岡the voodoo lounge Open 18:00 / Start 18:30
2018年6/24(日)広島4.14 Open 17:30 / Start 18:00
2018.4.10 8:16