【NEWS】ジェフ・ミルズ 11月公開三浦しをん原作・大森立嗣監督の映画『光』に音楽提供



2月にアルバムリリース、そして東京フィルハーモニー交響楽団、アンドレア・バッティストーニとのコラボレーション・コンサートを開催したばかりのジェフ・ミルズが、新たに劇場公開映画への音楽提供を行う。
彼が音楽を提供するのは三浦しをん原作・大森立嗣監督の映画『光』。
「まほろ駅前多田便利軒」でタッグを組んだ三浦しをんと大森立嗣によるこの作品は、お互いが共演を望んでいたという井浦新と瑛太が出演し、「日常に潜む暴力」をテーマとした作品となっている。
ジェフ・ミルズによる劇場公開映画への音楽提供は今回が初となり、大森監督からの熱いエールに応える形で実現したという。
映画『光』は11月下旬に全国公開される。

『光』
11月下旬全国公開
主演:井浦新 / 瑛太 / 長谷川京子 / 橋本マナミ / 南果歩 / 平田満
監督・脚本:大森立嗣
原作:三浦しをん(「光」集英社文庫刊)
音楽:ジェフ・ミルズ
配給:ファントム・フィルム
©三浦しをん/集英社・©2017「光」製作委員会
公式HP


【大森監督からのコメント】
音楽は映画に強い影響を与えます。ときには魔法のようにシーンをまったく別の意味にしてしまいます。だからこそ慎重になります。いつもそうですが、シーンを説明するような音楽はつけたくないという思いがあり、それがこの映画には一層強くありました。なぜなら『光』という映画が放つ力は、理性的に、寄り添う様にある人間の営みとは別の『生命そのものの光』だと思ったからです。それは異物と異物のぶつかり合い、あるいは融合のようなものです。編集した映像と音楽もそのような関係になればいいと思っていました。
大駱駝艦(※)を通してジェフ・ミルズさんの曲を聴いていて、もしご一緒したらどうなるだろう? それを想像が出来なくて、でも想像ができないからこそワクワクしました。パリとマイアミに拠点を置くジェフさんとは、スチール写真をお送りしたり、映画をイメージするキーワードを10個ほどお送りして作って貰うことになりました。音楽はすぐ出来上がってきました。自分の想像を超えていて、映画と融合したときにどう見えるのかを考えると楽しみで仕方ありませんでした。そんなやりとりを重ねて映画は完成しました。出来上がった映画『光』はタイトルの如く、恒星のように発光していました。俳優が宇宙人のように見えたり、別の星の話に感じたり、地球の重力から解放されたような錯覚すらあったのです。今までこんな映画があっただろうか、すごいことになるぞという感じがしました。
 ぜひ映像、ストーリー、音楽がどう共鳴しあっているかを体感していただきたいと思います。

※大駱駝艦・・・1972年、大森監督自身の実父である麿赤兒が立ち上げた世界に誇る日本の舞踏集団。ジェフ・ミルズ自身もコラボレーションしている。


【ジェフ・ミルズからのコメント】

Q1:初めて「光」の音楽を担当される、というお話があった際の印象、ご感想を教えてください。
この作品に力添えができて光栄に思います。素晴らしい作品なので、様々なシーンで巻き起こる感情をしっかりと音楽で表現できるように力を尽くしました。
 
Q2:物語を読み、お持ちになった印象を教えてください。
非常に率直な物語です。控えめさを完全にそぎ落とした、辛辣な作品。芯のある登場人物たちですが、同時に倫理観や慈悲心における喪失感が感じられます。サウンドトラックの制作をしている中で、どの登場人物にも共感できなかったのです。だからこそ、音楽のコード構成や重要な音の配置に関して客観的に作業ができました。
 
 Q3:音楽を創作される際、どのようなイメージをもって創作されましたか。
サウンドトラックが、そのシーンの新たな登場人物である様子を想像しました。また、音楽が登場人物の内なる声として存在してほしかったのです。すべての音の要素が目的を持っている、そんな楽曲作りを心がけました。
  
Q4:大森監督とは制作時にどのような対話をされましたでしょうか。 
大森監督からはサウンドトラック使用シーンのサンプル映像を頂き、映像を何度も見返してシーンを覚えて作曲を始めていきました。比較的多くのアイデアを創り出しました。監督が示す方向性を理解し、それに見合ったタイプの曲を広げていきました。
  
Q5:これから映画を見る、日本の皆さんへメッセージをお願いします。
頭を空にして、オープンマインドでこの映画を見にきてほしい、それが僕からのメッセージかな。

2017.3.30 8:48

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