【NEWS】LASTorder 3rdアルバム『Cherish』11/13にPROGRESSIVE FOrMよりリリース

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1993年生まれのトラックメイカーLASTorder。
2010年にShing02「Parallel Universe」のRemixを手掛けるところから楽曲の提供や編曲、Remix等のキャリアを積みながら自身もこれまで2枚のアルバムをリリースした彼が、11/13に満を持して待望の3rdアルバム『Cherish』をPROGRESSIVE FOrMよりリリースする。

このアルバムについて音楽ライターの八木皓平は以下のようにディスクレビューを書いている。

2000年代で最もハードコアな音楽ジャンルの一つだったエレクトロニカは多くの優れた才能たちによって浸透と拡散が行われ、そのボキャブラリーは今やポップ・ミュージックの領域でも頻繁に用いられるようになった。そこでしばしば目立つのは、エレクトロニカ的なトラックの上でシンガーがメロディーを歌う「カラオケ的」な楽曲や、アコースティックとデジタルのサウンドを絡めた「フォークトロニカ」と呼ばれるエレクトロニカの派生ジャンルだ。エレクトロニカとポップ・ミュージックがリンクしたサウンドは、一握りの才能を除いて、未だこの二者が多くのシェアを占めているように見える。

LASTorderの音楽はそういった状況に抗うものだ。彼の作る電子音楽はポップ・ミュージックとして響くように作られつつも、それは「カラオケ的」でもなく「フォークトロニカ」でもない。彼にとって3作目となる『Cherish』を聴けばそれは明らかだ。Bibioやゴールド・パンダ、Serphと並べて聴けるポップな電子音楽が、マッド・サイエンティスト的なサウンドの追及によって達成されるというマジックがここにはある。安易なメロディーは存在せず、ヴォーカルやリズムをはじめとした全ての音が微細にエディットされ、一つの楽曲を形作る。美しく煌めくパズルのピースのような音色やニュアンスの一つ一つがウネリとなって出来上がった複雑なサウンドの中に、電子音響/エレクトロニカが持っていた、ただひたすらに新しいものを追い求めてゆく「音楽への厳しさ」が姿形を変えて確かに残っており、それが本作を傑作足らしめている。

インダストリアル・テクノがひと段落し、電子音楽が新たなフェーズを迎えつつある今、この若き才能が創り出す新たなサウンドに耳を傾けるべきではないだろうか。


現在PROGRESSIVE FOrMのsoundcloudにてトレイラーと収録曲3曲が視聴可能。

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『Cherish』/ LASTorder
2016年11/13リリース
フォーマット:CD
レーベル:PROGRESSIVE FOrM
カタログNo.:PFCD63
価格:¥2,000
【Track List】
01. Cherish
02. Milk
03. Rubble & Oxygen
04. Painter’s Novel feat. 柳本奈都子
05. Discal Smoke
06. Lilac
07. Embracing
08. 神様
09. Terminal
10. Winter Song
11. Hidden Era
12. Clockwork feat. Utae
13. きみにPlanet



2016.10.29 17:03

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