【INTERVIEW】Fugenn & The White Elephants『Layer Of Soul』

エレクトロニカ~エレクトロニックサウンド史に燦然と輝く名盤中の名盤である2nd『Prays』を2012年に発表、昨年の6thアルバム『Elevated Petal』に続く7thアルバム『Layer Of Soul』でも、他の追随を許さない独自のビート&きらびやかで叙情的なサウンドを我々に提示してくれているだけではなく、その表現を拡張するかごとく多様なアプローチを展開、あらゆるものを包み込み、あらゆる者を別世界に導くかのような神秘性と創造性に満ち溢れている。そんな最新作をリリースしたFugenn & The White Elephantsにアルバムを中心に話しを伺った。


–:まずはリリースおめでとうございます!今回の『Layer Of Soul』は今までにも増してFugennさんの色々な奥深い側面やアプローチが感じられ、全編凝縮された素晴らしいな曲が満載ですね。まずはFugennさんの作曲を含む創作への発想の源的なところを教えて下さい。
Fugenn & The White Elephants(以後、Fugenn):ありがとうございます。今回は様々なジャンルをとりいれつつも、どこまでオリジナリティを保てるかが課題の一つでした。着想は太陽光から得る事が多いです。
–:本作『Layer Of Soul』で聴いて頂きたいポイントを教えて下さい。また全体でも個別でも何かコンセプト的なポイントはありますか?
Fugenn:やはりサウンドスケープを聴いて頂きたいです。コンセプトなんですが、最近東洋思想系の本をかなり読んでいたので、自然と東洋的な音楽というコンセプトになりました。



–:「Layer Of Soul」というはとても神秘的でもあり素敵なタイトルですね。このタイトルにした意図といったところを教えて下さい。
Fugenn:現状の日本は西洋的な価値感や社会的影響が大きいと考えていて、その中で東洋の日本という国に住んでる自分がいる。そう考えた時に、東洋(日本)の魂が薄れているんじゃないかと感じたのでこういうタイトルになりました。
–:では各曲についてお聞かせ下さい。オープニグを飾る「Peace」は70年代初期のソウル・ジャズのエッセンスも感じさせる素晴らしいエレクトロニック・ダウンビートチューンですね!是非Fugennさんご自身での楽曲解説をお聞かせ下さい。
Fugenn:この曲に関しては、何も考えないで作りました。ただ気持ちいいなーと思う方向に向かっていった感じですね(笑)



–:M2「Magic Bullet」は映画音楽をも連想させる壮大さと奥深い知性を感じさる素敵な曲ですね、楽曲解説をお願いしたいのと、他アーティストとのコラボレーション曲でもあると伺いました。実際にはどういったコラボレーションなのですか?
Fugenn:この曲はストリングスのメロディーとサウンドスケープの調和を目指して作りました。割と成功したとおもってます。コラボは今アルバムを作っているFURANKENというラッパーとのコラボです。彼にはトラックを提供していたりしていい感じです。



–:M3「Sky And Sea」はまさにFugenn & The White Elephantsサウンドを体現しているような出色の出来映えですね!楽曲解説をお願いしたいのと、本曲ではMVを公開されていますね、MV制作者のご紹介と、MVに関する感想をお聞かせ下さい。
Fugenn:この曲はシンセを何重にも重ねてサウンドスケープを作り、その下地にビート類が入る感じでした。
MVはchaosgroove (westronica)さんです。かっこいいと思います。



–:アルバムタイトル曲でもある「Layer Of Soul」はFugennさんの新境地のような印象を持ちました。どういったところを発想の起点として、また楽曲が完成されていく流れなど含め制作を過程を教えて下さい。
Fugenn:発想の起点は瞑想、読書、散歩とかですね。曲が完成するのは合計2時間くらいです。



–:タワーレコード店頭で『Layer Of Soul』をお買い上げのお客様に未発表テイク3曲収録の特典があると聞きました。その未発表テイク3曲の聴き所など含めご紹介をお願い致します。
Fugenn:全曲気持ち良く眠りにつけると思うので現代人にはおすすめです。



–:色々な連想を掻き立てられる素敵なアートワークですね。制作は高原さと氏と伺いました。どういった経緯で高原氏にお願いしたのでしょうか?また実際アートワークが出来た時、また現物のCDを手に取られた時の感想を教えて下さい。
Fugenn:高原氏とはTwitterで知り合いました。彼の作品のクオリティに驚いて思わずお願いしたという感じです。
現物を手にしたときはカッコいい!とおもいました。



–:楽曲制作に対するアプローチや、楽曲制作で常に意識していることは何ですか?
Fugenn:ストーリーを作るっていうのは意識してるかもしれないです。楽曲制作は自分の思想の現れだと思ってます。
–:これまでに影響を受けたアーティストを教えて下さい。
Fugenn:Aphex Twin、Squarepusher、DJKRUSH、坂本龍一、Björk、Clark、Richard Devine、SUGIZO等です。
–:最近のお気に入りのアーティストや作品を教えて下さい。
Fugenn:LE$っていうラッパーですかね、トラックとか気持ちいいんです。あとはDaniel Caesarとかいいですね。
–:フィーチャーや共演など、今後一緒にやってみたいアーティストはいますか?また、今後どのような創作を続けていきたいですか?
Fugenn:歌物をやりたいってのはあるので、夢ですがBjörk笑 今後はというより最近もう動き出してるのですが、わかりやすい四つ打ちの曲やHipHopなど個性をいれつつ作っていこうかと思っております。
–:これからの音楽シーンについて、特にフィジカル、配信、ライブなど、アーティストの視点でみる今後や将来像的なところを教えて下さい。
Fugenn:やはりLiveが大事だと思います。こんなご時世なので。




『Layer Of Soul』
/ Fugenn & The White Elephants
2019年12/11リリース
フォーマット:CD
レーベル:PROGRESSIVE FOrM
カタログNo.:PFCD94
価格:¥2,273(税抜)
【Track list】
01. Peace
02. Magic Bullet
03. Sky And Sea
04. Izum
05. Layer Of Soul
06. Ridge
07. Station
08. Light
09. Zazz
10. Silent Guitars
11. Yellow
12. Kindness
13. Narrative
amazon
タワーレコード

【クレジット】
All Tracks Written, Performed, Arranged & Produced by Shuji Saito
2018-2019 Japan

Except
M3 Lyrics & Written by Shuji Saito & KURO from iLU

Mastered by Yoshio Machida at amorfon
Artwork & Design by Sato Takahara

And Special Thanks to: ALL

2019.12.29 22:00

カテゴリ:INTERVIEW, PU3_ タグ:,