【INTERVIEW】Jan flu




活動が活発化したのは僕らから仕掛けた物もある一方で、やっぱり同年代のイベンターが面白がってくれたお陰もあるかなって

–:確か私がJan fluのライブを最初に見たのが『PartyPoopPopsPopParty』(2016年の8月に開催されたSuper Ganbari Goal Keepers、The Pats Pats、Youthmemoryのフロントマンが主催したパーティー)だったと思うんですけど、あれで結成してどのくらいだったんですか?
P.Necobayashi:サバさんよくぞ見てくれました、という位のJan flu黎明期のライブです。
結成してどのくらいかというよりは、あのイベントに出演するために練習を始めたと言っても過言ではないです。
出演を誘ってくれたのはYouthmemoryのYuta Ozaki君で、元々僕の前バンドThe OXsから交友があったんですよね。
折角の良質イベント!、是が非でも出演したかったので、その当時はまだJan fluとしては4曲しかなかったけど、1曲The OXsの楽曲コピーをして何とか出演したというイベントでした。
1発目の出演イベントがあの企画で心底嬉しかったですね。
–:確か当時はドラムがが別の方でしたよね?
P.Necobayashi:彼は当時サポートドラムをやってくれたXVideo君です。XVideo「s」じゃなくて、XVideo君。
僕の学生時代のサークルの後輩です。ジャズとかJ-popは彼、めっちゃ上手いんですよ。Jan fluの時は立ってドラム叩いてたけど。
TAKURO:僕はそのライブを観に来ていたのですがヤバい手数多いドラマーがめちゃくちゃアレンジして叩いてて焦りました。そのあとすぐ僕が加入してねこさんに僕で大丈夫ですか?と聞くと、普通にエイトビート叩いてくれるから大丈夫と言われて安心しました。今では自信を持ってエイトビートを叩いています。
–:Jan fluはどのようなきっかけで始まったんですか?
P.Necobayashi:僕の前バンド脱退、新たな音楽性で作品を作りたい!という意思からJan fluを立ち上げました。
Kubo:そして僕が誘われたんですよね。自分は元々、別のバンドでThe OXsと対バンしたりしててネコバヤシさんとは交流があって、よく飲みに行ったりしてたんで。
そして自分の学生時代の同級で、同じサークルで一緒にコピバンしたりしてたJunyaを一緒にバンドやろうぜ!と誘いました。知ってる限りで一番かっこいいベーシストだったので。
Junya:Kuboくん以外は面識がないし、コピバン以外の経験がなかったので、最初の練習ではビクビクしながらやってたけどね(笑)。
TAKURO:僕もKuboと同じく前のバンドでThe OXsと交流があって、ねこさんがThe OXsをやめてJan fluを始めると知り、Twitterでドラマーを募集していたのを見て即立候補しました。The OXsが好きだったので。最初はサポートとして入ったのですが、僕が前のバンドをやめることになってその機会に正式に加入しました。



–:The OXsがかなりキーポイントになってますね。P.NecobayashiさんがThe OXsを脱退したのってどういう流れからだったんですか?
P.Necobayashi:The OXsは2016年秋に”CANDY OF YOUTH”を全国流通リリースしたのですが、その数ヶ月前に僕が脱退を発表しました。公式には、リリースのタイミングで脱退、同時にThe OXsは無期限の活動休止となりました。
脱退理由については、メンバー間の活動方針の違いによります。音楽性の違いはまるで無かったんですけどね。
インディーズのアーティストとして大切なのは、「アーティスト活動の型にはまること」ではなく、僕は「表現するイメージを具現化すること」だと思っています。どんなに荒削りだろうと、何がしたいかを明確にすること。それが大切だと思って活動していたのですが、作り出すコンテンツにその意志が弱くなってしまった、そう思えてから僕は脱退を少しずつ考え始めてしまったんですよね。
元々、The OXsは学生時代のサークル仲間で結成したバンドでした。淡い青春時代を共に過ごした仲間達です。だけれども環境が変わり行く最中、ずっと「このままがいいね」では、僕はいられないと思いました。僕には切迫感が付きまとっているので。そして何処か、期限というものが結成当初からあった様に感じていたんです。
–:2017年頭ぐらいからデモ音源の配信やSMELLSとの共同企画等、動きが活発化したと思うのですが、活発化するにあたっての目的や目標はありましたか?
P.Necobayashi:目的は2017年3月の共同自主企画以後にリリースをしようと目論んでいたからですね。
–:それは先ほどのお話に出ていた海外レーベルからリリースしようとしていた1stアルバムですか?
P.Necobayashi:その通りです。ただ、最初に言った通り、音のクオリティに満足できずリリース出来ず仕舞いでしたが……。
実際、活動が活発化したのは僕らから仕掛けた物もある一方で、やっぱり同年代のイベンターが面白がってくれたお陰もあるかなって。タキタソウ(SMELLS)とか、かたしょとかもりとくんとか。風呂サウンドとか言われて(笑)
–:風呂サウンド(笑)。確か『AFTER IMAGE』(SMELLSとJan fluの共同企画)では、Cairophenomenons(ex sanm、Cairo)、For Tracy Hyde、UlulU、Luby Sparksと非常に面白いブッキングがされていましたが、やってみた手応えってどうでした?
P.Necobayashi:その当時といえば、Jan fluは結成半年で、僕は上記バンド達の1リスナーでしかない気持ちでした。このメンツで当時のJan fluは太刀打ち出来るのか、ショーとして成功させられるのか、正直心配といった感じ。
でもやってみてこのイベントには、確実に「緩やかな音楽性の連帯感」があり、確実にショーとして優勝してた。手応えはこのショーが成功したことにあるし、Jan fluとしての自信にも繋がったなと。
TAKURO:あの当時加入から半年で、シーンについて右も左もわからない状態だったんですが、今思うとあれは結構すごいことなんじゃないかと思うようになりました。



–:風呂サウンドというかサーフサウンドとして、音作りでどんなところを押し出したいですか?あと、音としてリスナーに注目してほしい所があれば。
P.Necobayashi:実は風呂サウンドについては僕は意図したものではなかったです。風呂場関連で言えば、どちらかというとシャワールームエコー(笑)
でも分かりやすく言えば、アナログディレイ感が生み出す音の残像感に注目して欲しいし、リズム隊のタイトさはライブでも映えてるかな。特に僕はJanの要はベースのサウンドにあると思っています。
Junya:僕はストラングラーズのジャン・ジャック・バーネルというベーシストの音を参考にしてます。ゴリゴリしてるけど芯があるみたいな。
ベースを弾いといてあれですが、低音を強調した音があまり好みではないんですよね。でもその重たくない音が、Janに合ってるのかなと。ローは削って、バスドラの力を借りるようなイメージなので、それがタイトさに繋がってるのかもしれません。
Kubo:ギターの目線でいうなら、2本のギターの音をいかに綺麗に鳴らすか、ということに力を入れてますね。Jan fluは2本のギターの絡みが、曲の爽やかさとかサーフ感みたいなものを表現する上で重要な役割を果たしてるのかなと思っていて。
でも2本のギターが似たようなプレイをしていて、しかもJunyaのベースのサウンドも割とギターに近いところなので、みんなの音域が被らないようにしつつギターをいい音にしていくのが本当に大変で……。
これはいまだに四苦八苦していて、ネコバヤシさんと日々試行錯誤してます。でもその甲斐あってか、最近は僕もネコバヤシさんもいい音でギターを鳴らせるようになってきましたね。なのでギターの絡みにも注目して欲しいです。
まとめると、音の残像感、タイトなリズム隊、ギターの絡み、そんなところを注目してみてください!(笑)
–:「サーフ・ポップ・バンド」として影響を受けたミュージシャンはどの辺ですか?
P.Necobayashi:言わずもがなですが、Beach FossilsとDIIVが最も大きく影響を受けたバンドです。
次点で、(上記2バンドも所属している)captured tracksというレーベルのアーティスト周りですかね。widowspeaksやcraft spells等。
後はvansireやcastlebeatが所属するspirit goth recordsのアーティストでしょうか。
勿論有名どころのdrumsやhorrors、少し昔でいうとThe SmithsやJoy division等の影響も大いに受けていると思います。
話を戻しますが、Beach FossilsやDIIVもそうですが、「海」を想起させても、従来のサーフは前面に押し出されていない。というか、サーフの感覚ってもう従来のサーフ感からかなり変容してると思うんですよ。
僕らも同様に、変容した形でサーフ感を出している気がします。そしてあえてそれをサーフと言う。僕はVentures、Super stocks、最近だとla luz、国内だと加山雄三とかコテコテサーフ感も好きですが、Janの言うサーフはそういうところには無いと思っています。後、メンバーは誰もサーフィンが出来ません(笑)。
一同:(笑)


Jan Flu オフィシャルTwitter(@Jan_flu)

【Jan Flu ライブスケジュール】


『ABIRU Vol.5』
2018年1/19(金)新宿 LOFT
ACT:ROKI / myeahns / THE FOREVERS / ハネダアカリ / Jan flu
Open 23:30 / Start 24:00
Adv ¥1,000 / Door ¥1,500(+2d ¥1,000)


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2017.12.26 12:00

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