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北 航平『Imbalance Order And World』インタビュー




やっぱり一番は手塚治虫で、最も長い間ハマり続けていて、今現在でも最も大きな影響を受けています

–:しばらく東京で演奏のお仕事をされていて、今は生まれ故郷の京都で作品作りをしている理由があれば教えてください。
北 航平:京都は都会と田舎の中間くらいなんで、ものづくりをするにはちょうど良いんです。時間の流れが比較的穏やかなので、腰を落ち着けて制作に没頭できます。あと、京都に帰ってきて初めて気付いたんですが、やはり日本の中では歴史のある非常に美しい街だなと思います。それが様々なインスピレーションとして作品に生かされてるのを感じますね。これは一度外に出てみないと分からない事でした。
–:京都での制作環境はどのような感じなのですか?
北 航平:とても古くて天井が高い平屋の日本家屋を借りていて、そこで日々制作をしています。小学校にあるような大きな木琴や古いピアノ、先ほどお話ししたアレイムビラやRAV VAST DRUM、その他たくさんのパーカッションやドラムセットなどを置いて、必要に応じてMac PROに入れているLogic Xでレコーディングやエディットをしてる感じです。大家さんが芸術家支援をされてる住職さんで、ありがたいことにこの古い日本家屋の一室を防音工事してくれたんです。なので、外観からは想像もできないですが、ある程度の街中にも関わらずドラムも叩ける環境なんです。しかも特に重低音だと言われるSONORのセットでも大丈夫(笑)。これには本当に感謝しています。
–:今までに影響を受けたアーティストについて教えてください。
北 航平:音楽でいうと、幼少の頃からピアノをやっていたので、最初はやはりクラシックですね。中でも特にベートーベンやショパンが好きでした。あとは、JB系やP-Funk系をはじめとするファンク、その後ブルース、ラテン、ヒップホップ、ハウスなどそれぞれハマりまくった時期があります。また分野は違うんですが、画家では、ミロ、クレー、バスキアなどが好きで、音による色彩感覚や配置のバランスなど音楽の作品作りにも結構影響を受けてると思います。でもやっぱり一番は手塚治虫で、最も長い間ハマり続けていて、今現在でも最も大きな影響を受けています。全体像のダイナミックさ、細部の描き方の緻密さ、何層にもわたる複雑な仕掛けと鮮やかなまとめ方、広い視野の物語性、斬新な表現手法、膨大な作品量と創作への巨大なエネルギーなど、本当にプロフェッショナルでオリジナルで、どこを取っても参考にしたいと思える、偉大なアーティストだと思います。間違いなく一番尊敬していて、一番影響を受けてますね。
–:最後に、今後の方向性や活動について目指している所などあれば教えてください。
北 航平:音楽的には、今作で試みた生楽器の音をコラージュするという作業をより突き詰めて、さらにもっと生演奏による即興性のようなものも模索してみたいですね。また、最初の方でお話した立体的な抽象イメージをもっと具体化できるようになれば、リスナーの方も「音楽を聴いてるのに映像を観てるようなワクワク感を得られる。」という風に、分かりにくいと言われるような音楽でも、より身近に感じて新しい楽しみ方をしてもらえるのではないかなと思っています。楽しみにしていてください。

インタビュー・文:西村タカシ




『Imbalance Order And World』
/ 北 航平
2017年5/17リリース
フォーマット:CD
レーベル:PROGRESSIVE FOrM
カタログNo.:PFCD68
価格:¥2,000(税抜)
【Track List】
01. The Ebb And Flow Of The Time
02. Imbalance Order And World
03. Ruins Of Prayer
04. Keyhole Of Meditation
05. Amnesia
06. Guardian Of The Planet
07. The Gear Of Destiny
08. Beyond The Water Mirror
09. Return Of Kaguya
10. Where The Doubts Arrive


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2017.6.2 19:38

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